B級譚(たん)

赤羽やその周辺も含めた、小さな話題を紹介します!


■ AKBN 0(エーケービーエヌ ゼロ)を知ってる?

いゃあ、驚いた。
いくら世代が違うオレだってAKBくらい知っているが、
このたび赤羽発の「AKBN0」(エーケービーエヌ ゼロ)という女の子集団が
アイドルタレントめざしてがんばっているらしい。
女の子たちがどこまで赤羽に関わりが深いか知らないが、活動資金は寄付金でまかない、
メジャーデビューをめざすとのこと。
具体的な目標が300万円たまったら赤羽会館でのコンサートというからいじらしい。
オジサンも応援するよ! がんばって!
 → AKBN 0公式サイト

■ 芥川賞作家、赤羽を描く

2011年1月、第144回芥川賞を受賞したのは西村賢太。
芥川賞とは純文学系統の作家の新人賞。今回は西村賢太のほか、朝吹真理子という26歳の慶應大学院生で、
フランス文学一家の三代目というエリートしかも美人とダブル受賞。「美女と野獣」とメディアで揶揄された。
西村賢太は43歳、中卒でフリーターや日雇いを経験して文学に挑んできたエリートとは対極の存在。
彼の父親は犯罪で監獄に入り、一家離散した。そのなかでがんばって私小説を書いてきた。
しかも自分にも暴行傷害容疑で2度も逮捕歴があるというアウトサイダー。もともと文学とはアウトサイドーの話。
受賞作「苦役列車」がもう1本の小説「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」と合わせて単行本『苦役列車』(新潮社)になって発売されている。
その「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」は地元の赤羽を描いてとてもオモシロイ。 ローカルネタと赤羽のさえない町の様子は、笑いたくなる。
作品を読むと同じ北区の滝野川周辺に住んでいるのではないかと思うのだが、腰痛の主人公がバスで赤羽に出てくるシーンが描かれている。
アーケードの賑やかな商店街。テレビのロケもたびたび。

@まずは腰痛の治療のために罹った病院。
  「赤羽、夜8時までやっている小規模な総合病院がある」
       総合病院
A腹がへったので立ち食い蕎麦を食べる
   「この界隈で最もうまい立ち食い店を目指し、小雨の降る中をヒョコヒョコ歩いていったが、さてようようにそこに辿り着いてみると、
    閉店時間が常にまちまちなかのそば屋は、今日はまた一段と早めに入り口の暖簾を店の内側へかけ替えたあとだった」
        立ち食いそば
Bそして古本屋で本を漁り、賞に該当するように運試しにその作家の名の本を探す
  「ヨーカ堂の裏手辺りに小さな古本屋があることをひょいと思いだす」
      古本屋
Cバスの時間を待つ間、ヨーカ堂の椅子に腰掛ける
  「復路の王子駅行きバス停のとこまで歩いてきた貫多は、次の車輛がやってくるまでまだ20分程もあるのを知ると、
   アメを避ける為に傍らのヨーカ堂の建物に入って行った。その店内入り口附近の、ベンチのある小スペースのところで待つことにする」
     イトーヨーカドー
D帰路のバス中で
  「賑やかな駅頭を外れ、さびれた赤羽台への坂道を登る車中で、貫多はぼんやりとした視線を窓外の闇の中に投げていた」
     バス
と、このような次第。
強烈な自我のもとに、自分の身の回りに起こったことを描く個性的な私小説家の誕生に乾杯である!

 


■赤羽B級スポット勝手にベスト10(グルメ以外)

 

第1位 カトリック赤羽教会
テレビのトレンディドラマの結婚式シーンに必ず使われる。ロケスポット。

第2位 キャバレーハリウッド
みのもんたさんが大好きな場所。昭和のキャバレーに栄光あれ!

第3位 LaLaガーデン
アーケードの賑やかな商店街。テレビのロケもたびたび。
レコード屋では演歌歌手などがCD発売のために生歌披露スポット。

第4位 小山酒造
東京23区唯一の作り酒屋として有名。

第5位 荒川の赤水門 (旧岩淵水門)
大正 5 年から 8 年間をかけて水害防止のために建設された。
いまは役目を終え歴史的建造物として保存されている。

第6位 赤羽公園
大きな木が少ない赤羽東口地域で、唯一緑陰の濃い場所。
隣接する赤羽会館の1階のカフェ「サンメリー」からの眺めがよい。

第7位 赤羽台団地の坂
司修の小説『赤羽モンマルトル』で有名になった。
団地の坂がパリのモンマルトルに似ているとの思いから題名になった。

第8位 赤羽南の工場群
大日本印刷をはじめと中小の工場もある。「工場萌え」にはたまらない。

第9位 静勝寺(稲付城趾)
太田道灌の砦の跡。いまは緑豊かな高台のスポット。

第10位 熊野神社
志茂4丁目、地元民しか知らないスポット。
2月の白酒祭りが有名で、弓矢で鬼と書いた的を射抜く神事がある。


赤羽カトリック教会    赤羽カトリック教会外観
キャバレーハリウッド 赤羽公園 
LaLaガーデン


■ 「ああ、赤羽馬鹿祭り!」

4月24日(土)25日(日)、天候にも恵まれたこともあって、大赤羽祭こと通称「馬鹿祭り」が
主催発表で両日合わせて28万人の人出で賑わった。
駅前ステージや赤羽公園でもフリーマーケットやイベントのほか、
メインは25日の神輿のパレード、
仮装行列などなんとパレードだけでも7千人も参加。
8月の浅草のサンバカーニバルに負けない。
なんと今年で55回の開催。
最初は昭和31年4月1日のエイプリールフールに行われたので
「馬鹿祭り」の名前がついた。
商店街では4月になると有線放送で「馬鹿音頭」が流れる。
「♪バカだ、バカだというけれど、バカじゃ踊れぬ馬鹿踊り♪」というフレーズ。
馬鹿が差別用語っぽいので、「大赤羽祭」に名前を変えた。
地元では皆馬鹿祭り、という。
赤羽中がバカになるようなこの祭り、
肝心の地元住民は大きくなるにつれて冷ややかな目も。

大赤羽祭
大赤羽祭01  

 

■ 特選、B級風景

俺は赤羽だ。ここに住んでから33年経つ。生まれ育ちは杉並だ。
青春時代いっとき立川にも住んだことがあるがやはり赤羽が一番。
赤羽は庶民のまち、交通の便がよい、荒川の豊かな自然もある。
ディープな工場スポットもある。
最近若い連中に「工場萌え〜」があるのを知っているだろうか。
なにしろ赤羽にないのはデパートと映画館だけ。
昔は映画館もあり、ピンク映画もあった。
スーパーだってダイエー、西友、イトーヨーカドーと3点もある。
そんな赤羽の風景を紹介しよう!

●キミはアカバネーゼを見たことがあるか?
最近、赤羽はシロガネーゼに対抗して、
アカバネーゼという種族が住んでいる。
赤羽東本通りなどを中心とした高級マンションに住む若夫婦などである。
俺は33年赤羽人だから、アカバネーゼというとどこの人かと思うが、
よく見ると昼間アカバネーゼと思うハイソな女性を見かけることもある。
ハイソな女性とB級グルメはミスマッチ、
取り合わせが悪いように思えるが、そこが赤羽のよいところ。
白金とは違うのだ。
まあ南北線が一本で結ぶシロガネーゼとアカバネーゼ。
アカバネーゼのアイデンティティを発揮してもらいたいものだ。

●放置自転車ワーストワン赤羽
赤羽人の特徴に自転車が好きなことがあげられる。
もちろん日本全国自転車は大人気で、
駅前など放置自転車のマナーの悪さは困りものだが、
なんと赤羽は東京で一番放置自転車の数が多いらしい。
テレビの夕方のニュースショーで放映していた。
シルバー人材センターの整理員の人がいるからこそ、
なんとか秩序を維持しているようなもの。
この駅前放置自転車も見物の価値あり。
風景とはきれいなものばかりではない。
このB級風景も価値があるかも。

マンション 自転車警告
■ さらばダイエー赤羽店、また会おう!

2010年7月11日で赤羽東口に40年間店舗をだしていたダイエーがついに閉店した。
店舗が古くなり新築して2年後に再開とのことである。
赤羽のスーパー戦争は、西口にイトーヨーカー堂、
東口に西友とこのダイエーが争ってきた。
近くには激安本舗、国田屋、スーパーバリューもでき、
消費者の購買力も高齢化などで落ちているのではないか。
いまでは個人商店もどんどん消えていく。
再開後のダイエーがどのような販売戦略を立てるのかはわからないが、
40年間その場所にあった店舗が消えるのは寂しい限りだ。
最終日、レジの店員さんたちが、
「長い間ありがとうございました。お元気で」との言葉に、
胸をうたれた。
個人商店は昔からスーパーを敵視してきたが、 これからもうまく棲み分けて地域の経済と雇用を支えてほしいものだ。


ダイエー

 

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